漢検3級
棄
キ
(すてる)
甲骨文
小篆
+
+
廾
会意。「子」の倒立形と、大きなちりとり様のものと、それを持つ両手から成り、赤子を棄てるさまを象る。
字統によると、中国古代の聖職者には、棄子だったとされる者も多く、初生児を捨てる習俗もひろく存したという。
周の始祖である后稷も赤子のときに生母に何度も棄てられたという伝承を持ち、その名の「弃」は、
+廾から成っている。
本来、中央の縦画は、上部まで繋がっているはずだが、常用漢字の字体は丗と木に分かれている。
・康煕字典は木部8画とするが、現代日本の辞書は木部9画とするものが多い。これは上部の
の画数の数え方による。また、成り立ちの上で木との関係はない。
※筆者の論考
「棄」をめぐる混乱
参照。